
介助犬って知ってるか?

盲導犬は知ってるよ?
盲導犬の認知度が高い中、介助犬、聴導犬、セラピー犬などはあまりよく知らない方も多いでしょう。
コロナ禍で開催された小規模見学会に参加してきました。
今日は日本介助犬協会シンシアの見学会について紹介します。
介助犬とは

- 体の不自由な方の手助けをする犬
- 特別な訓練を受け介助犬として認定された犬
病気や事故で手や足に障がいをもった方の生活の手助けをする為に介助犬が必要です。
約一年間パピーホームと呼ばれる一般の家庭で生活をした仔犬が訓練センターに戻り介助犬になるための訓練を受けます。
介助犬の訓練は使用者の方に合わせたオーダーメイドで行っているらしくとても驚きました。
介助犬になるまでの道のりは公式HPの方に載っていましたのでご覧下さい。
補助犬とは

補助犬とは【盲導犬】【介助犬】【聴導犬】のことを言います。
障がいのある方が自立と社会参加をするためのパートナーです。
警察犬や災害救助犬や麻薬探知犬は使役犬と呼ばれています。
国内の補助犬の頭数紹介。
- 盲導犬の数909頭
- 介助犬の数62頭
- 聴導犬の数69頭
(2020年4月現在)

多いのか少ないのか分からんなぁ。

これはめちゃくちゃ少ないよ。
盲導犬の数を他国と比べてみました。
過去の記録ですが、日本の人口の半分ほどしかないイギリスの頭数は凄く多いですね。
ドイツとフランスにおいても日本よりも人口は少ないです。
過去にヨーロッパへ行った時、交通機関は犬の同伴OKが多くペットの大型犬が一緒に電車に乗った事がありました。
海外では身障者に対しての意識の在り方や、犬と人との共存を凄く大事にしている印象があります。

パリではなかなかのサイズのシェパードがノーリードで優雅にお散歩を楽しんでいました。

これは日本じゃあり得ない光景だね。
身体障害者補助犬法

障がい者の自立と社会参加の促進を目的として2002年の10月に施行しました。



こちらは簡単に説明すると、身体障がい者の社会参加を目的とし補助犬と国から認定を受けた犬を同伴した使用者がお店などの公共の場を利用することを断ってはダメですよ。
という法律です。
しかし、少し前に【ACジャパン】盲導犬のCMで流れていた「一緒だからどこへでも行けるのに。一緒だから行けない所がある」という映像を見て悲しくなった事を覚えています。
上記リンクの中で盲導犬受け入れアンケート結果をご覧いただけます。
アンケート結果には約半分以上もの盲導犬ユーザーの方が施設の利用を断られていると書かれています。
断られた理由としてあげられているもの。
- 犬アレルギーや犬嫌いの人に迷惑がかかる
- 動物や犬はダメ
- 毛が飛んだり感染症のリスクがあったりする
などです。(断られた理由が多い順)
結果報告書には【法律が施行されて17年経ったが盲導犬の受け入れ拒否は依然として後を絶たない】と記されています。
日本人特有の綺麗好きや色々な考え方により、このような結果になったのではないかと思いますが…。
もっともっと補助犬についての知名度が上がれば受け入れ拒否が減るのではないかと私は思います。
関西盲導犬協会の方も「視覚障害や盲導犬への理解が深まるよう、この調査結果を発信していただきたく、ご協力をお願い申し上げます。」とおっしゃっています。

盲導犬に関わらず、補助犬全ての理解が今後高まるといいね!
シンシアの丘へ

少し前置きが長くなりましたが、コロナウィルスで中止をしていた見学会が再開しましたので行ってみました♪
神奈川県横浜市に本部がある日本介助犬協会。
こちらはシンシアの丘訓練センター。
正門はこんな感じです。
ちなみにこちらの正門は2階になります。
作りが少し複雑で私たちは1階の入り口から入りました。

通していただいたホールにはラブラドールの写真が…
こちらのラブはこちらの訓練センターで誕生した介助犬第一号なんですって。
その名もシンシア。
シンシアの丘の名前はこのラブラドールからとって付けたとの事です。
このシンシアとユーザーさんは先ほどお話した【身体障害者補助犬法】に大きく関わった2名です。

こちらのお写真は介助犬ユーザーの方がお描きになった作品。
今回このユーザーさんがリモートで介助犬と一緒にいろいろなお話をしてくださいました。

ここで介助犬のデモンストレーション見学。
靴を脱がしたり、携帯電話を持ってきてくれたり、冷蔵庫の飲み物を持ってきてくれたりなどしていました♪
とってもお利口さん。
施設見学



ユーザーさんと介助犬はここで2~3週間、合同訓練をします。

介助犬とユーザーさんがペアになって、生活していく為には時間もかかるんだね。

思うように動けないユーザーさんの手足となる介助犬の役割は大きいからね、しっかり練習するんだよ。
犬舎見学

とても綺麗な犬舎でした。
たくさんの訓練犬が出迎えてくれます。

犬舎内はとても静かで、とてもたくさんの犬がいるとは思えないくらいでした。
この時は黒いラブラドールが多かったですね♪

キャリアチェンジ犬説明会

日本介助犬協会では様々な理由により、介助犬にならなかった犬を一定の条件で譲っていただく事ができます。
そのひとつとして今回の見学会参加も必須条件となっています。
日本介助犬協会には【With You プロジェクト】と言って障がい者や障がい児のいる家庭にも犬を譲渡していただける取り組みを行っています。
通常の家庭よりも長いお試し期間を設けて下さり、その家庭にあった犬紹介してもらえます。
我が家がキャリアチェンジ犬を希望した理由は、今年3歳になった息子の発達が少し遅れていたので犬を迎える事により発達に良い影響があるのではないかと思い申し込みました。
キャリアチェンジ犬はとても人気で待機期間は数年待ちの施設もあります。(今は中部盲導犬協会で1年半以上、シンシアの丘で半年以上の待機中です)
シンシアの丘の担当の方と電話でお話した時も「私も犬にはたくさんの可能性を秘めていると思っています」と言われました。
私もそう思います。
いつか来てくれるであろうキャリアチェンジ犬を気長に待ちたいと思います。

まとめ

シンシアの丘見学会の体験レポを紹介しました。
実は以前、九州盲導犬協会の見学会に一人で参加した事があります。
九州盲導犬協会では実際に目隠しをして歩行する体験をしました。
私は目が見えるということが当たり前の日常と思っていましたが、世の中にはそうでない人もたくさんいます。
そして、私自身がいつ視力を失うかもわかりません。
目隠しをして歩く事はとても怖かったのと同時に、こんな人たちをサポートする盲導犬って本当に凄いと感じました。
介助犬も含め人の手助けをしている、補助犬の存在がもっと世の中に広がれば良いなと思います。
日本介助犬協会ではたくさんの可愛いチャリティーグッズを販売しています。
是非ご覧ください♪
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